我が家のには、娘の二つ上に兄がいます。兄は健常児で今年中学3年生。この冬は受験生です(恐ろしい) 障害児の兄弟姉妹のことを『きょうだい児』といいます。
きょうだい児である兄は、中学年になり妹への理解も進んで、とにかく可愛がってくれています。かわいがると言っても、妹のお世話をするわけではなく、一日一回は妹のもとへいき、『○○ちゃん、可愛いねー。』と話しかけに行きます。娘は動画見てるのでほぼ無視ですが、ちょっとした2人のやり取りが嬉しいなと思って母として見守っています。娘も時々思い出したように『おにいちゃん』と言って、お兄ちゃんはどこにいるの?と確認してきます。うちでは兄妹と別々で食事をさせているので(色々ありまして、それが我が家では2人が落ち着いて過ごせる形となってます) お互いがほとんど顔を合わせることがありませんが、それが2人のペースを守りお互いのやりたい事を邪魔させず過ごせる今のベストであると思っています。
そんな兄も、娘が小学校1.2年生の時は同じ学校で、娘は支援学級にいましたし、妹が障害児であることの葛藤などで、小学校4年生の時に『心因性視覚障害』の診断を受けました。最初は聞きなれない診断に耳を疑いましたが、結果的に数年でおさまりました。心因性視覚障害とは、目や脳に異常がないのに、視力の低下といった症状が起こる状態をいいます。発症は7〜12歳の女児に多いようで、男児の約2倍といわれています。目に見えているものが、精神的ストレスが原因で「見えない」と思い込んでしまうことで起こります。治療には、原因となっている精神的ストレスの解消が重要となるそうです。
学校の視力検査で引っかかり、かかりつけの眼科へ行くも納得できず、2件目も回りました。さずがに2件目で診断された時は受け入れる事ができ、先生から『きっと妹さんの事で葛藤しているんだよ。お母さんにまだまだ甘えたいんだね。この子がもう少し大きくなって、自分の心に折り合いがつくようになったら見えるようになるから心配しなくていいよ』と言われ私自身がとても励まされました。娘が自閉症の診断を受けた時、小児精神科医の先生から『この子には2割、お兄ちゃんには8割手をかけてあげる気持ちでいてね。実際には逆だけど』と言われ、何をするにもまずお兄ちゃんから声をかけたりと私なりにしてきましたが、足りなかったんだなと思いました。そこからもそのスタイル変えず過ごしてきたところ、数年で見えなかったものが見えるようになってきました。彼の心が成長したんだ、と嬉しい気持ちとほっとした気持ち、そしてこれからも色々でてくるんだろうな・・・と思った記憶があります。家庭環境やその子の性格などで治療にどれくらいかかるのかは人それぞれですが、子供の成長と共に良くなっていくそうです。